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日記とか好きなものとか。 オタク趣味全開です。女性向同人要素もバリ発言します。 嫌悪感を抱くという方はどうぞお読みにならないで下さい。
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口から生まれた鈴乃森は、調子に乗ってライブの興奮をロイエドでぶつけるというなんとも痛々しい発言を新幹線の中でワタリさんにしてしまい、お咎め無しだったのでそのまま調子に乗り続けて書いてしまいました。

ていうか、自分でした発言を悉く忘れているのです。SSのタイトルはライブ終了直後の私の困った発言をリサイクル(廃棄しとけよそこ)。分類の階級、間違ってるしね。正確には上位から界・門・綱・目・科・属・種、となるわけで大間違いなのです。でもま、思い出ということで見逃していただきたい。

半分以上は本当の話です実はこれ。
そしてあくまでも冗談なので、冗談が通じる方でないとちょっと私が苦しいです。本当にバンプは大好きなんだよ!藤くん好きなんだよ!それだけは嘘じゃないと主張しておきます。


*****


「やっぱバンプはいいよな!」
「…なんで朝からそんなに元気なんだ」

 朝食を食べに入ったドトールで、エドワードに連れられて参加した昨日のコンサートを思い出しつつ、これも歳の差かと私はげんなりした。
 なんたる幸運、なんたる強運で倍率云倍のチケットを、しかも最前列ど真ん中を当てたエドワードは始終ご機嫌だった。あんたもやれ!と強迫されて(最終的にはこちらもノッてきたが)コンサート中振り続けていた腕が痛い。ついでにいえば首と腰も痛い。そんな私と対照的に、エドワードといえば朝から笑顔が絶えない。朝に弱くてこの時間は不機嫌な顔をしている方が断然に多いのに。

「ま、昨日の興奮を思えば1週間はテンション高めだろうなァ!」
「そう、」
「何あんた、食欲無いの?」

 私の皿を見てエドワードが言う。コーヒーと共に頼んだミラノサンドAが1/2残ってそこにある。

「疲れが残るとね、あまり朝は食べられないんだ」
「ふーん…三十路にはキツかった?」
「想像以上にね」

 グッズ販売に入場にトイレ、何もかもに並ばされるとは思ってもみなかった。流石は人気グループ。コーヒーを飲んで溜息を一つ吐く。疲れの抜けない私を尻目にからからと笑ってエドワードは自分のミラノサンドCを頬張る。もう彼の方は食べ終わりそうだ。

「よかったら食べるかい?」
「マジ?そっちも食べたくて悩んでたんだよね、サンキュ!」

彼の皿に半ぺたを載せてやれば、自分の分をすっかり食べたエドワードが指に付いたソースをぺろ、と舐め取って次の獲物に手を伸ばした。その何気無い仕草のかわいらしさといったら、疲労が一瞬にして吹っ飛ぶほどのものがある。病は気からとはよく言ったものだ。

「あそこでカルマだったのは鳥肌が立ったなぁ!やっぱ生音は違う、感動が違う!」
「迫ってくるものがあるね、」
「同じ空間にいるってだけでヤバいのにさ、あんな近くにいるんだぜ!もうマジ昨日ばかりは神様にお礼言ってもいいって思った、見えない死なない神様には祈んないだけど!あぁーでも見えるし死んじゃう神様が真ん前にいたんだよな!マジ神!」

 語気も荒くエドワードは昨晩のコンサートを回想する。私は昨晩のエドワードを回想する。色とりどりの照明が錯綜する暗がりの只中で盗み見た彼の横顔は、ステージ上でパフォーマンスするバンプよりもずっと輝いていた。あんなにエドワードを輝かせるバンプに、そういえば私はあの時お門違いの嫉妬を抱いていた。

「藤くんのギター弾く姿はカッコいいな!あの腰で弾いてる感じ!」
「前屈みになったときはあれがギターじゃなくて鎌だったら死神だと私は思ったよ」
「そんなこと考えてたのか?あの場で口に出してたらそれこそ周りの藤くんファンが死神と化してお前の首をはねてたと思うぜ?」
「だから思っても言わなかった」
「あーけどやっぱアンコールんときのお誕生ケーキ?藤くんちょこちょこクリーム舐めてんだもん!なにあの動作!同じ男なのに一挙一動がかわいいんだもん!なんだあのいきもの!」

昨日、全ての演奏が終わってからずっとこの調子で彼の口からはバンプの、特にヴォーカリストに対する賛辞の言葉が数分ごとに繰り返される。それだけ好きだということだし、私も彼の作る歌は好きだし、昨日のコンサートは文句無しに素晴らしい公演だったと思うので何も言うことはない。だけど面白くない。わかっている、これはまた見当外れな嫉妬だ。

「あー!最高!」
「…そんなに好きかね」
「好きだよ?…あー!やきもちだろ?やきもちだな!」

 こんな時ばかり察しがいい。

「…ちがうよ」
「違くねぇだろ、全く…」

苦々しく思っていると、むにーと両頬を摘まんで引っ張られてしまった。そのままむにむにといじられて、放されたと思ったら挟まれてしまった。自然と見つめ合う形になる。

「オレにとってカッコいいのも、かわいいのも、好きなのも、全部いちばんはロイなんだぞ?」

 正面切って彼がこんなことを言うのは頻度としてとてもレアだ。ぶすくれた顔は真っ赤で、慣れないことを口にして、言ってしまってから照れている。そんな彼に私も年甲斐もなく照れてしまった。

「勝手にいじけてんじゃねぇよ!ばーか!ばーか!」

 すぐいつもの悪たれ口に戻ったエドワードは頬を離した途端にぽかんとしていた私の額にデコピンをくれて、食べかけだったサンドを口に運んだ。得意の照れ隠しを見つめながら、昨晩のことをまた思い出す。
 コンサートが終わって、興奮冷めやらずに泣きじゃくるエドワードは肩を震わせて「ありがとう、」と幾度も繰り返していた。あんなに感極まった彼を見るのも初めてで、私は半ば衝動的に彼を引き寄せた。ただただ熱い肩を抱いていた。
 エドワードの歓喜に触れられるなら、コンサートの間だけあいつらに一番を譲ってやってもいい。

「次もまた一緒に来たいね、エド」
「うん、」

 大きく頷いて彼は照れが混じった顔で本当に嬉しそうに笑う。
 全く、かわいいのは君だと言うんだ。かわいいいきものが口の端に付けたパンくずを取ってやって、私は頬をだらしなく緩めたのだった。



*****

ミラノサンドをワタリさんから強奪したのは私です。でも本当に藤くんかわいかった。えらいかわいかったよあの29歳…!ワタリさんのライブレポートを読みながら、端々に登場する私に「お前そんなこと言ってたっけ?」とすっかり飛んでいる記憶に一人で青くなってました。

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