ア゛ァァ…！

私の自己嫌悪はいつだって了見が狭い。私が10年以上続けても到達できない所へ私よりも若い人が辿り着いているのを見て浅ましくも嫉妬してしまった。何が足りないというのか。才能か、緻密さか、感性か、努力か。何もかも足りないんだろうなきっと。そうしたら補えるのは唯一努力だけなんじゃないか。でも努力は苦手だ。
しかし羨むのはその人が私の持ってないモノを持っているからであり、それが魅力でそれが個性であって、私がそれを真似した所で何も意味は無いと思う。いや、厳密にいえば自己拡張をもたらすと点から全くの無ではなく、ただどんなに真似てもその人の個性であって自分の個性でないのだから意味は無いと思うんだよね。
たかが20年ちょいしか生きていないのに、私は人生を無駄に過ごしてきたと後悔して落ち込んで、一体何処へ向かいたいのだろう。あらゆるモノに触れたくて、手にしたくて、一体何が一番欲しいのだろう。
そんなときちょっぴりメフィストフェレスが目の前に現れないかと思ってみたりする。でもきっとお眼鏡に敵いませんもの、やって来てはくれないのだろうね。